最近、おでこが広くなってきたかも?つむじのまわりがスカスカしてきたような気がする・・など、男性でも女性でも「もしかしてハゲてきてる!?」と一人密かに悩んでいるという方も多いのではないでしょうか?
ですが、そもそも「ハゲ」の基準ってどこにあるのでしょう?広いおでことハゲの違いは?と聞かれると「よくわからない」と答える方もたくさんいるはずですよね。
そこで今回は「ハゲの基準」について、徹底解説!つむじ、おでこ、頭頂部、後頭部など気になる箇所ごとに解説していきますので、是非、ご覧ください!
おでこ
一口に「ハゲてきた」と言っても、そのハゲ方はつむじや頭頂部、後頭部、おでこや生え際など部位によって様々です。中でも一番気が付きやすく、目につきやすいのが「おでこ」や「生え際」ではないでしょうか?
「おでこ」や「生え際」の後退は、ちょうど左右に剃り込みが入った形に進行することが多く、アルファベットのMの形に似ていることから『M字ハゲ』などと呼ばれることもあります。
おでこのハゲの基準は?
「おでこ」や「生え際」がハゲている基準となる目安は、2つ挙げられると思います。それが『AGAの診断基準』と人間の『感覚的な基準』です。それぞれを詳しく見ていきましょう。
AGAの診断基準
『AGAの診断基準』とは、AGA(男性型脱毛症)という症状からくる「医学的な見地」によるものです。
『AGA(男性型脱毛症)』は、テストステロンという男性ホルモンが、頭皮で5αリダクターゼという酵素と結合し、「ジヒドロテストステロン」という物質が生成されることから起こると言われています。
この「ジヒドロテストステロン」は成長期の髪を後退期に誘導するという困った働きがあり、薄毛の原因の一つとして数えられています。
ですが、このような原因がわかっているからこそ、AGAは治療を開始すれば改善する可能性も大いにあります。気になる方は一度クリニックで診察してもらうといいでしょう。
そして、このAGAの典型的な症状として「おでこ」や「生え際」の後退が筆頭に挙げられています。そのため、AGAかどうかの判断基準として「おでこと生え際の距離を計測する」方法が実際の医療現場でも使用されています。
この方法はもちろんAGAとしての医学的な所見を導き出すものですが、「自分がハゲているかどうか」の基準としても大いに参考になるはずです。
その計測法とは、耳の上端と頭頂部を線で結んで、その線とおでこの端の生え際との距離を測ってみるというもの。これが、2cm以下であればAGAの可能性が高いとされています。
自宅の鏡などを使って簡単に計測できますので、「おでこ」や「生え際」の後退が気になるという方は一度測ってみてはいかがでしょうか?
感覚的な基準
「感覚的な基準」というのは、人が見て「あの人、ハゲているな」と感じる基準のことです。スカルプDなどで有名な「アンファー(株)」の実態調査でその数値が明らかになっていますので、参考にしてはいかがでしょうか?
「アンファー(株)」が行った「男性の薄毛」に関する実態調査では、「おでこの広さが何cm以上になると、薄毛だと思いますか?」という質問に対して、男女ともに最も多かった回答が「7cm以上」というものでした。
あくまでも人間が感じる「感覚的な基準」となりますが、おでこの広さを「ハゲか否か」判断する際の一つの目安になるのではないでしょうか。
つむじ・頭頂部
「つむじ」と「頭頂部」は、一般につむじを中心とする頭のてっぺんを指します。ですから、この2つは同じ部位を指していることがほとんど。ここでは「つむじ」とそれを取り囲む「頭頂部」として一緒にご紹介していきます。
「つむじ」と「頭頂部」のハゲは、自分で気がつきにくいのが難点です。
別名を「O型ハゲ」と呼ばれ、日本人はこの「O型ハゲ」、つまり「つむじ」を中心としたところから徐々にハゲが広くなっていき、気がついたら「頭頂部」が薄毛になっていたというパターンが多いと言われています。
そのため、早めの発見・対策が進行を食い止めるポイントになります。
つむじ・頭頂部のハゲの基準は?
「つむじ」や「頭頂部」のハゲの基準は、「おでこ」ほどはっきりしていません。
残念ながら「つむじ」や「頭頂部」のハゲは、日頃つむじ周辺を丹念にチェックする機会が少ないこと、ただのつむじの渦まきなのか?それともハゲているのか?の判断が難しいところなどから気がつきにくい&判断しにくいのです。
ですが、主に下記の4点に注目することで、「つむじ」やつむじから広がる「頭頂部」のハゲが進行しているかどうか?を確認することができます。
① 抜け毛の量
② 髪の毛の太さ
③ 抜け毛の毛根
④ つむじ・頭頂部の髪の量
①の「抜け毛の量」とは、抜け毛が増えていないか?を調べることが大切です。人間は日に50~100本ぐらい髪の毛が抜けると言われていますが、最近、抜け毛が増えてきたなと感じてはいませんか?
また、②や③の「髪の毛の太さ」「抜け毛の毛根」などにも注意してみましょう。
通常、髪の毛は髪が生えて太く成長してから抜けていくというサイクルになっています。しかし、ハゲが進行しているとこのサイクルが早まり、まだ成長段階の髪の毛が抜けてしまい、結果、髪の毛が薄くなっていくということが起こります。
この場合、正常であれば毛根から毛先までしっかりと均一の太さを保ち、毛根は丸くなっているはずの抜け毛が
・細くたよりなくなっている
・毛根が細くなっている
・毛先が細くとがっていたり、一部分だけとがっていたりする
ということが起こりやすくなります。このような抜け毛が多いと要注意ですね。
また、④の「つむじ・頭頂部の髪の量」は一見すると判断がつきにくいので、定期的に写真を撮り、見比べてみるのが最も確かです。
私達のつむじ周辺の髪の毛はまっすぐ生えているのではなく渦を描くように斜めに生えています。そのため、つむじは渦の中心に位置し、他の部位よりも常に中心部の頭皮が見えやすい状態になっています。
なので、一旦「ハゲかも?」と気になってしまうと、実際にはハゲていなくてもハゲに見えてきてしまうということも起こりえます。
ですから客観的な判断基準として、定期的に「写真に撮る」のがいいのです。写真を見比べてみて
・つむじが大きくなってきた
・つむじ周りの髪にハリが少なく密度も低い
・つむじ辺りの髪に隙間ができてきた
・髪にコシがなくなっているように見える
・つむじの周りが満遍なく薄くなってきている
などの症状が見られたら、残念ながらハゲが進行し始めている可能性が高いと言えます。
ただし、もともと「つむじ」が大きく渦まきがはっきり見える=頭皮が見えやすい人もいます。なので「以前と比べてどうか?」というのが大きなポイントになります。
また、「つむじ」や「頭頂部」のハゲの原因が先ほど紹介した『AGA』ということもあります。『AGA』であれば治療して改善することも可能です。一度、クリニックを尋ねてみるのもいいでしょう。
その他、女性の場合は女性版AGA『FAGA』という可能性もあります。『FAGA』はホルモンバランスが崩れ、女性ホルモンで抑えていた男性ホルモンが大量に発生することで、AGAと同様の流れで薄毛が進行します。
ただ、女性の場合は「つむじ」や「頭頂部」だけでなく、分け目が目立つようになる、髪のボリュームが少なくなるなど全体的に髪の毛が薄くなっていくケースが多いようです。
こちらも気になる方は、一度病院で相談してみるといいですね。
後頭部
薄毛やハゲに悩む方でも「後頭部」がハゲたり、薄くなったりしている方の割合はそれほど多くありません。
最も多いのは、つむじ周辺の「頭頂部」、そしておでこや生え際などの「前頭部」で『AGA(男性型脱毛症)』がその原因であることが多いと言われています。
先ほど『AGA』は、テストステロンという男性ホルモンが5αリダクターゼという酵素と結合し、「ジヒドロテストステロン」という物質が生成されることから起こると述べました。
が、さらに詳しく言うと、この「ジヒドロテストステロン」は脱毛にいたるまでもう一度変化をします。
その最後の変化に必要なのが、身体の中で分泌される男性ホルモンを受け取って利用できるように変換する「アンドロゲンレセプター」という物質。これとと「ジヒドロテストステロン」が結合することで「脱毛因子」になり、髪の毛が抜けてしまうとされているのです。
「アンドロゲンレセプター」とは別名「男性ホルモン受容体」と呼ばれ、誰でも体内に持っています。そしてこの脱毛を促す「アンドロゲンレセプター」は「頭頂部」や「前頭部」に存在することが既に知られています。
ですが、実は「後頭部」に存在するかどうかの確認がまだなされていません。実際のAGAの患者さんでも、頭頂部や前頭部はハゲているのに後頭部には髪の毛が残ったままという方も多いようで、「後頭部」にはアンドロゲンレセプターが存在していない、もしくは存在しにくいと考えられているのです。
もちろん、つむじや頭頂部からはじまった薄毛やハゲが後頭部まで及んでいる方もいます。しかし、「後頭部」単独の・・となるとその原因は『AGA』ではなく、他の要因によるものと考えられることが一般的に多いようです。
そのAGA以外の原因として考えられるのが
① 血行不良
② 甲状腺や自己免疫の疾患によるもの
③ 強い精神的ストレス
④ 毛穴の詰まり
などです。
①の「血行不良」は、主に頭皮や毛髪などの血行が良くないことが原因となります。実際に、頭髪の中で血行不良な部位は薄毛になりやすいという報告がなされており、これがたまたま「後頭部」で起こることも充分に考えられます。
毛髪も必要な栄養分は血管を通して補われています。そのため、日々の身体の栄養が不足してしまうと成長が滞ってしまい、抜け毛の原因になるのです。過度なダイエットや偏った食生活などには要注意と言えるでしょう。
②の「甲状腺や自己免疫の疾患」については、病気の症状として脱毛が現れることがあり、その際、部位を選ばないため、これまた偶然にも「後頭部」に現れるということが考えられます。
③つ目の「強い精神的ストレス」は、いわゆる「円形脱毛症」と呼ばれるものです。「10円ハゲ」などとも呼ばれ、10円玉のような形の脱毛が突然起こります。丸い形に髪の毛がごそっと抜け落ち、しかも1個ではなく複数現れることもあります。
しかし、この円形脱毛症のハゲは「後頭部」などにできることから、髪の毛に埋もれてしまい、見つけるのは難しいともされています。私の周りでも実際に円形脱毛症にかかった人がいるのですが、友だちとふざけていて髪の毛をばさばさにされた時に偶然見つかったと言います。
そして、この円形脱毛症の原因が自己免疫疾患、もしくは「精神的ストレス」であると言われています。
そして、最後の④「毛穴の詰まり」によっても脱毛が起こることが知られています。「毛穴の詰まり」は過剰に分泌された皮脂やフケなどによって起こり、それぞれ『脂漏性脱毛症』と『ひこう性脱毛症』という病名がついています。
皮脂やフケは誰でも分泌、もしくはあるものですが、これが過剰に分泌されると毛穴がふさがれ、髪の毛の発達にも影響を及ぼすことから薄毛の原因になってしまうとされています。
後頭部のハゲの基準は?
「後頭部」のハゲの基準は、つむじ・頭頂部と同様にはっきりとはしていません。
つむじや頭頂部から徐々に薄毛が広がっていったとも考えられますし、後頭部だけがハゲる場合であれば、先ほど述べた精神的ストレスや疾患などによって突然ハゲが見つかることもあり、判断がしにくいのです。
ただし、つむじや頭頂部からハゲが進行していったとするならば、「後頭部」にまで広がる前にその兆候は必ずあるはずです。「抜け毛の量」やその「状態」などチェックしてみるといいでしょう。「定期的な写真撮影」も、進行を知る上で有効な手段となります。
ハゲの基準ってどこにあるの?
いかがでしたか?わかりにくい「ハゲの基準」ですが、部位ごとにその基準や目安、確認の仕方などをご紹介してみました。
今、もし「自分はハゲてきているのかも・・?」とお悩みなのであれば、この記事で紹介した基準を参考に本当にハゲなのか?それともただの思い過ごしなのか?を判断してみてください。
気になる方は「育毛剤」などを使って頭皮のケアをおこなうのも、おすすめです。
そして「もしかしたらAGAなのかも?」と考えたらなら、一度クリニックを尋ね、相談してみることをおすすめします。早目に対策・治療を開始することで良い結果が得られやすくなるはずですよ。